about

デジタル陶芸とは

「デジタル陶芸」は株式会社トラストシステムの登録商標です

研究開発の進捗を順次公開中
 (詳細レポートは3Dプリンターブログで公開中)

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CADやモデリングソフトを使って、コンピュータデータとして3次元形状を作成し、
粉末積層型の3Dプリンターや粘土を直接吐出する3Dプリンターを使って、土を直接固めて陶磁器を作ります。
その後は、乾燥、素焼き、釉薬をかけてから1200℃以上の高温で本焼成。
古来からの伝統的な陶芸と同じです。



粉末粘土・粉末磁土を使う粉末積層固化型3Dプリンター

造形材料として、粉末にした粘土や磁土を使い、液体バインダーによって薄い層ごとに造形します

3次元モデリングにより作成した湯呑みイメージ図 3Dプリンター内で粘土パウダーが造形された状態 3Dプリンター外観写真




粘土・磁土を直接吐出しながら造形をおこなう積層型3Dプリンター

粘土や磁土を細いノズルの先端から絞り出しながら形状を作っていきます

吐出型3Dプリンター 粘土吐出の様子 吐出による造形終了

吐出型3Dプリンターによる作品例

how to

デジタル陶芸による製作工程
(粉末造形法と粘土吐出法)

一、3Dデータ作成

デジタル陶芸の最大の特徴

通常のアナログ的な陶芸の場合には、手やへらなどを使いながら
粘土を捏ねて作品を形にしていきますが、
デジタル陶芸では、市販の3Dモデリングソフトウェアなどを使って
マウスやタブレットで形を整えていきます。

利用できるソフトは無料で使えるものもありますし、
作成する作品の目指す方向によって、いろいろなタイプのソフトが利用できます。
(1)マウスなどを使って押し込んだり引っ張ったりしながら形を作るタイプ
(2)数値指定によって形状を形作っていくCADのようなタイプ
(3)デジタル陶芸向けの仮想ろくろを回し、回転体を作るタイプ「デジタルろくろ(自社開発)」
など、特色のあるソフトが利用できます。
作品のイメージや、使いやすさ、相性などで自由に選ぶことができます。

作品の形はコンピュータの中に3次元形状を3Dデータとして作成され、
ファイルとして保存、読み込み、修正、することができます。

手作業での造形とは異なり、たいていUndo(アンドゥ)機能で元の状態に
戻すことも簡単ですので、恐れずにどんどん変形させていくことができます。

できあがった3次元形状は、細かい三角形の集合体のデータ(STLデータ)として出力します。

曲線
デジタル的に作成されたコップの形状
複雑に絡み合った花刺しのイメージ図 デジタルろくろ操作画面 デジタルろくろ操作画面

3Dプリンター内で陶器の断面ごとに出力されている途中経過

直線

粘土、陶土粉末パウダーの断面ごとに固化させ、全体形状を積層しながら製作

固化しない余分な粉末パウダーを除去



粘土を吐出しながら積み上げて造形

模様を付けた状態で出力完了

二、デジタル陶芸

できあがったデータは画面の中でグルグルと回して形を確認したり、
修正することができます。
最終的な造形データは専用のソフトウェアにより
デジタル陶芸用の特殊なデータに変換処理し、
データにおかしな穴が開いていないか、面の向きは正しいかなどのチェックを経て、
3Dプリンターへと送られる準備が整います。



三、3Dプリント

粉末造形法

粉末造形法では、3Dプリンターにデジタル陶芸用に調合した土パウダーと、
特別に配合したデジタル陶芸用接着液をセットし3Dプリント。
デジタル陶芸専用の3Dプリンターにより、0.1mm程度の高さごとに
断面形状をインクジェットプリントすることを繰り返しながら、
薄い層ごとに作品の形を積層して作り上げます。
造形が終わると、作品は粘土パウダーに埋まった状態になります。
乾燥・硬化を確認して造形作品を丁寧に取り出します。
作品を3Dプリンターから取り出し、十分に乾燥させます。
形状は再現できていますが、焼成前はとても壊れやすいです。
細心の注意を払いながら、筆やエアーガンなどを使って、
不要な粘土パウダーを取り除き、さらに乾燥させます。
粉末固化型の3Dプリンターをベースにしていますので、
造形に使用されずに固化しなかった部分の材料はそのまま再利用できます。

吐出造形法

吐出造形法では、材料となる粘土をそのまま3Dプリンターにセット。
圧力をかけて粘土を細いノズルの先端から少しづつ吐出させながら形状を 作り上げていきます。
最近よく見かけるFDM型3Dプリンターの応用ですが、工場で生産される
ABSやPLAなどの樹脂フィラメントなどと違い、
天然の粘土や磁土を細くきれいに安定して吐出させるのが難しいです。

作品の大きさによって数十分から数時間で造形が完了します。


ここから先は通常の陶芸の手順と同じ流れになります。

四、陶芸

素焼き

作品を十分に乾燥させてから、焼成炉で素焼きすると
色が淡いピンク色に変わります。

点

釉掛け

釉薬は市販のものなどが利用できます。
通常の陶芸と同様にフォルムと
釉薬の組み合わせを楽しめます。

点

乾燥

釉薬が乾燥するのを待ちます。

点

本焼成


陶芸用の焼成炉で1200℃以上の高温で焼成します。
焼成が完了すると、通常の粘土による陶芸と同様に
作品は一回り小さく焼き締まります。
ゆっくりと温度を下げ、完成です。

窯を開ける瞬間の期待感も通常の陶芸と同様です。

点

粘土パウダーによりティーカップを造形 焼成炉で本焼成
陶土・粘土を3Dプリンター造形し、施釉後本焼成 曲線的な形状のデジタル陶芸作品 3Dプリンターで造形したデミタスカップの利用例。 モデリングデータは「ゆう」様作成のボランティアデータです。
デミタスカップのみ3Dプリンターによる作品

五、完成

デジタル陶芸による陶芸作品完成

曲線

自分でデザインしたお気に入りのカップで
コーヒーをいただくことができます

contact

お問い合わせ

※造形テスト・焼成テストなどをご希望の方はお問い合わせ下さい。

使用している釉薬は、現在、市販の釉薬「透明釉」などをそのまま使っています。

ろくろ、手びねり、タタラ、鋳込みに続く新しいデジタルな成型方法です。

造形後、乾燥過程や焼成過程において収縮するのは従来の製作方法でも同じですが、
3Dプリントによる造形の工程上、水平方向と鉛直方向で異なります。

といってもデジタル陶芸の世界では、予め収縮の補正をしてから造形することで、
完成イメージに合った造形をすることや、拡大・縮小も自由自在です。

まだまだ造形サイズや精密度にも制約がある発展途上ですが、

ご興味をもたれた方はお問い合わせ、ご支援、応援よろしくお願いします。

また、3Dプリント用のボランティアデータも募集中です。よろしくお願いします。

2022年10月現在、ボランティアデータの受け入れは中止しております。

        造形等のご希望につきましてはご相談ください。

ボランティアデータについてはこちら


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3Dプリンターを使ったデジタル陶芸、研究、ビジネスにご興味があれば、お問い合わせ下さい。

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お問い合わせ: info@d-tougei.jp

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テクニカルアドバイス 株式会社 アイジェット さま (東京都)
粘土の提供・アドバイス 有限会社 渕野陶磁器原料 さま (佐賀県)
粘土の提供・アドバイス岩下製陶 さま (栃木県)
試験焼成・アドバイス陶磁器工房 器楽 さま (神奈川県)
釉薬ご提供・アドバイス陶芸ショップ.com さま (愛知県)
インク調整アドバイスN さま (神奈川県)
ポーセレンアーツ転写シートご提供Devotion Musashikosugiさま(神奈川県)
WebデザインF さま (神奈川県)
陶磁器デザインゆう様 (愛知県) 
陶磁器デザインデータボランティアの皆さま (全国)
デザイン施釉焼成女子美術大学さま
粘土サンプルご提供瀬戸窯業技術センター さま (愛知県)
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3Dプリンター陶芸の公開情報

2015-08-20 セラミック出力の3Dプリンタを自作した発明家と「ゆ」のみを作る(1) 3Dモデラボ
2015-09-18 セラミック出力の3Dプリンタを自作した発明家と「ゆ」のみを作る(2) 3Dモデラボ
「ゆ」のみ3Dデータ  ゆのみ ver.B   ダウンロードできます 


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